A.V.C 64(Series181)
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蒸気機関車(阿川弘之)~初版本 
今回は田舎の本棚で発掘した阿川弘之さんの「蒸気機関車」という本をご紹介させていただきます。
皆さんご存じのとおり阿川弘之さんは阿川佐和子さんのお父上ですね。
著作としては「雲の墓標」、「山本五十六」などが有名ですが、鉄道好きでもあられたことからこの本を執筆されたようです。
本は新書版(平凡社カラー新書[172mm×108mm])ですが、カメラは広田尚敬さん、図は黒岩保美さんという豪華な顔ぶれで書かれています。
発行日は1975年(昭和50年)5月8日、初版第1冊と記載がありました。
内容は此処ではとても細かく紹介することができませんが、出だしの「人はなぜ蒸機に魅せられるか」という文章では、「どうして機関車がそんなに好きなんですか?」と訊ねられると、「返事に窮するが蒸気機関車はたいへん美しい、機能美といったものではないであろうか。」とおっしゃっています。
↓表紙カバーはC622、読みにくい場合は拡大してみてください。
以前、交通博物館のお土産で買った伯備線D51三重連の下敷をご紹介させていただいたことがありましたが、同じ写真が掲載されており広田さんの作品であったことを認識しました。(汗)
この本の発行当時はSLブームで、撮影のために貨車や信号機に昇ったり駅員の制止もきかず線路へ飛び出すマニアがいること、岩見沢で6台分のナンバープレートが盗まれる事件が起きたことなどから、SLブーム自体に苦言を呈する記述もありました。
阿川さんは2015年8月に94歳で逝去されましたが、今も変わらぬ鉄道ファンの迷惑&犯罪行為についてはどのように思われていたのでしょうね。
阿川弘之 蒸気機関車 SL 伯備線 D51 阿川佐和子
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